社員インタビュー
interview
2016年中途入社
S.U.
製作
卒業後、製造業界に就職。
縫製業界にて生産管理職を5年間経験し、
カネコ屋工作所に入社。
入社の動機
転職前は、縫製業で管理の仕事を5年程度経験。ハローワークで求人票を見て、この会社を知りました。
以前からモノを作る仕事に興味があったからです。一方で、そんな簡単に就ける仕事ではないというイメージもありました。
ところがこの会社では、面接に来たその場で、「じゃぁ、明日からでも来てください」って。
想像では、面接って何度かあるものだと思っていたのですが、良い意味でラフな印象で、「面白そうな会社だな」と。
最初に感じた会社の印象はそんな出来事からでしたが、あとは普通のこじんまりとした町工場っていう印象。
仕事については、異業種からの転職だったこともあり、まったくイメージはつきませんでした。
それでも社長が、「口で説明したってわかるもんじゃない、一ヶ月やってみなわからんやん」って感じで言ってくれて。
一ヶ月というのは試用期間の意味だったのですが、合わなければ試用期間で辞めても良いとのことで、
「とにかくやってみよう!」と思い、入社を決めました。
仕事内容について
仕事は、装飾金物の製作。大まかには、鉄やステンレスの加工、組立になります。
基本の作業は、切断、溶接、磨き。人から見える仕上げ部分は特に気を使いますが、特殊な装飾系や曲げは外注になります。
この業界は分業制が進んでいて、一つの作品を納入するまでに、他社との共同作業になる部分も少なくありません。
また、社内でも部分部分で分業することもあります。
入社から5年経ち、現在はある程度、任せてもらえるようになりました。
当初は不安も大きかったのですが、実は、父親も町工場で働いていたこともあり、幼い頃から工場の中の作業は馴染みがありました。
もちろん、作業そのものを覚えていたわけではありませんが、気持ち的な面で作業にスッと入っていける部分があったのは助かりましたね。
入社当時は、経験も知識もなかったのですが、面接時の言葉通りに早くから作業に慣れさせてくれようとしてくれていました。
横に社長がついて教えてもらいながら、初日から溶接にも触らせてもらえて、1週間後には、棚の溶接もさせてもらったと思います。
なんでも「まずはやってみる!」という社長や会社の風土が、私には合っていたと思います。
仕事に対してのやりがい
興味があった仕事だけに、想像以上にやりがいは大きいですね。
一番の醍醐味は、自分の手によって作品が目の前で出来上がっていくこと。小さな物だと2〜3時間で完成することもありますし、大きい物だと1週間以上かかることもあります。
作業に時間をかければかけるほど、完成した時に喜びも大きいです。
看板やモニュメントなどは人の目にふれる場所に置かれることも多く、例えば誰もが知るような梅田の大型商業施設にも設置されています。
逆に、人の目にふれることがないような作品の骨組みなども手がけています。
以前の縫製業では一つの製品に関わっている人数がかなり多かったのですが、この仕事は分業制とはいえ、ある程度一人で完結する部分が多い。
それだけに責任もやりがいも大きいと感じています。
将来のビジョン
5年やってきて、一人前になっているという実感はまだないです。そもそも、どの状態が一人前かというのも判断しにくい。
今、一緒に仕事をさせていただいている方は70歳ですが、毎日悩んでいます。
職人のイメージって、40〜50年やっていれば迷うことなくできるのと思っていたのですが、その方でさえも未だに「う〜ん、これはこうやった方がいいのかなぁ?」と呟いている姿を見ます。
もっともっと工夫が必要、もっともっと上手くなりたいと思い続けていく気持ちが見えるんです。
金物加工は、ルーティンの仕事ではありません。毎日、違う作品を作っていくから、技術力に終わりはないんです。
同じような作品に見えても、いろんな作り方、手順などは人によって異なっていて、何通りもあります。
自分自身の技術の磨き方も、人のやり方を見ながらの場合もあるし、自分のやり方で工夫していくこともあります。
そういった日々日々の積み重ねで、「1年前、2年前に比べると成長したかな?」って、やっと思えるくらい時間がかかります。
だからこそ、技術をもっと上げていくために、まずは目の前の仕事をまずしっかりしたいと思っています。
入社を検討されてる方へのメッセージ
この仕事はクリエイティブな面もあるので、ルーティンワークではない仕事を求めている人には合ってると思います。
また、仕事へのスタンスとして、素直な人、吸収力のある人、技術を学んでいける人も向いていると思います。
ひとつとして同じ物は作らないような仕事だけに、先輩の職人さんの知恵や技術を吸収していくことが必要不可欠です。
見たこともない、やったこともないような加工に向き合う時、先輩職人のアドバイスは非常に役に立ちます。
一方で、教えてもらった技術ややり方を、自分なりに創意工夫していくことも必要です。
実際、私自身も「実はこういうやり方の方がいいんじゃないか?」と考えながら、自分の技術を磨いてきました。
そういった意味では、営業ほどではないですが、気難しい人も多い職人さんとのコミュニケーションを潤滑に取れるスキルも重要ですね。
とはいえ、未経験者にも丁寧に教えてくれますし、相談し合ったりすることもできる環境です。
ぜひ、一緒に仕事を楽しみましょう。