社員インタビュー
interview
2001年中途入社
宗政 正伸
社長
大阪府立今宮工業高校卒業
大手装飾金物の会社に就職
2001年 カネコ屋工作所入社
現在に至る
入社の動機
この会社に入社したのは、今から約20年前です。
それまでは、装飾工芸関連の会社に勤めていたのですが、
父が創業したこの会社を継ぐために戻ることにしました。
当時は、工場の防火水槽やタンクの製作、塗装などが主な仕事でした。
業績は安定してはいましたが、今後の成長を考えると、
仕事の領域を広げることが必要だと考えていました。
元々、会社に戻ると決めた時から、私のそれまでの経験を活かそうと
考えていたこともあり、装飾金物の仕事を手がけることにしたのです。
とはいえ、社内の経験者は私一人です。
まずは、当時在籍していた1名の社員と一緒に始めました。
その後、この仕事はすぐに軌道に乗り、今では当社の主力領域に成長しました。
業績向上に伴って溶接機などの設備も少しずつ拡充、社員も現在6名になっています。
ちなみに、その社員は現在でも現役で活躍しています。
仕事内容について
大きくいえば、「建築装飾金物」というジャンルにあたります。
大規模商業施設のモニュメントや大型テーマパークのアトラクション周辺、
国際空港や博物館といった公共的施設へ設置する金物作品を製作する仕事です。
具体的な作品は言えないのですが、きっと目にしたことがある物も数多く手がけています。
仕事の流れとしては、まず依頼主であるデザイナーなどから、
図面やスケッチを受け取り、見積もりを作成するところから始まります。
大抵の物は立体になるため、平面の図面から完成品をイメージし、
工場で作るための製作図に落とし込んでいきます。
見積もりには使用する部品の種類や数、
製作のための人員や期間などを想定し、コストを算出していきます。
例えば、この柱はどんな部品を使って、この加工はどんな切り込みを入れるかなどを考えます。
図面の完成までに、全体の1/3〜1/2の工程を取られることもあり、
そもそも図面通りだと立体化できない物も結構あります。
そのような場合は、依頼主に実現方法をアドバイスしながら、
実現できる方向へと修正していくことになります。
当然、かなりの経験が必要で、一人でこなせるようになるには最低でも5年くらいはかかります。
仕事に対してのやりがい
この仕事は、自分で作った品物が形になって世の中に残ります。
幅広い年齢層が利用する商業施設や公共施設から、
若者や子どもが集うテーマパークにまで設置されているので、
仕事の成果が多くの人の目に止まり、後世にも受け継がれていくことになります。
有名ゲームの世界を再現した某テーマパークのアトラクションの通路部分や、
モンスターのお城の下地部分などは、最近手がけた大型案件のひとつです。
また、基本的にはすべての作品はゼロから生み出すことになります。
どういった加工で、どういった素材で形にしていくのか?
そういったクリエイティブな面も醍醐味の一つですね。
とはいえ、すべての工程を一人で完結できるわけではありません。
社内でチーム体制を整え、溶接・切断などの加工や、
仕上げ、特殊加工など作業を分担しながら活動を行っております。
現状、必要な工程ごとに対応する技術を持っている会社と連携を密に行い、
さらに急な仕事でもお願いできる関係性を日常的に築いておくことも必要です。
こういった横のつながりで作り上げていけるところも仕事の魅力ですね。
会社への想い
20年前に入社し、3年前に父から社長を引き継ぎました
仕事自体は安定して入ってくるのですが、現在でも人手不足の状態です。
中途採用も積極的に行い、安心して働いてもらえるように福利厚生も整備しています。
経験者は独立していく傾向が強いため、なかなか定着しません。
これから益々増えていくであろう仕事のためには未経験者でも構わないので、
将来の後継者になっていただけるような人材に来て欲しいと思っています。
未経験者の場合、一人立ちまでには最低5年はかかりますが、
当社には経験豊富なベテラン職人がいます。
私も含めて、持てるノウハウや技術は惜しみなくお渡ししたいと考えているので、
これからは特に若手の育成には力を注いでいきたいと思っています。
入社を検討されてる方へのメッセージ
当社の社風はアットホームで自由です。
決まりごとだけを決めて、あとは個人の裁量に任せています。
仕事は、一人でもくもくとこなす面もあり、マイペースでできる分、
一人ひとりの自主性が重要だと考えています。
経験者は大歓迎ですが、未経験でも歓迎します。
ここ最近の中途入社では、アパレルや飲食などまったく関係ない業種から転職されています。
肉体労働系の仕事ではありますが、重たい物を運んだりといった重労働ではありません。
過酷な仕事ではないため、女性も採用しています。
金物加工の仕事のメインは溶接になります。
伝統工芸職人や宮大工に似た部分があり、感性やセンスが必要です。
溶接作業はミリ単位 、0.5mmの世界で、細かい仕事が求められます。
簡単な仕事ではなく、最初はなかなか難しいと感じるかもしれませんが、
やる気とものづくりへの適性があれば1年くらいで慣れてきます。
また、ベテラン職人のサポートもあるため、心配は無用です。
技術を身につけたい方、ものづくりに興味がある方にぜひ入社いただきたいと思っています。